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花壇づくり講座:グリーンキーパーステップアップ研修

07/12/12 UP

 園藝・ガーデニングコースの渡邉美保子講師は、(財)花と緑の銀行の依頼を受け、富山県内の頭取・グリーンキーパーを対象にした花のまちづくりステップアップ研修の一部講座を担当いたしました。担当した講座は、研修生から要望の多い宿根草の花壇デザインの講義と設計演習、化学肥料を使わない土作り、宿根草や一年草の植栽・管理実習からなり、4月〜11月まで富山県中央植物園内で行なわれました。富山県内で地域の花壇作りに貢献している市町村から推薦を受けた36名の頭取・グリーンキーパーの皆さんは、春から秋までの講座にもかかわらず熱心に通ってこられ、宿根草と一年草の混合花壇づくりを実践的に学びました。

花壇デザインの設計演習。各自でテーマを決めて花壇をデザインし、6つの作品を選び花壇をつくります。立山や散居村をモチーフにしたテーマが多く見られました。 6班に分かれ土作り(4月中旬)。土の中の微生物が分解した栄養分は、根っこが持続的に吸収できます。微生物のエサとなる有機質の牛糞堆肥と海草の粉、微生物の住みかとなる木炭を混ぜます。化学肥料は、微生物が死んでしまうため入れません。毎年据え置く宿根草を花壇で育てる場合は、健康な土を作ることが最大のポイント。
土作りから一ヶ月、微生物がたくさん増えました。まず、土をもういちど耕して空気を入れて花壇の土をふかふかにします。それから一年草・宿根草などを植栽します。有機質中心の土作りでは、微生物の分解を促すため、植栽する数ヶ月前から土壌改良をします。 選ばれたデザイン図にそって植物を植え込む皆さん。植物の株と株の間が近すぎないかどうか全体のバランスを見ています。11月まで楽しむため、株が蒸れないように株間を広めにとります。
植栽完了。全員で記念撮影。皆さんお疲れ様でした!中央植物園の芝生のエリアに6基の花壇が完成しました。さすが、地元で花壇作りをされている世話役の皆さん、作業はスムーズに進みました。 植栽してから、2週間後に花壇全体に完熟牛糞堆肥を敷きつめます(マルチング)。厚みは5cmぐらいです。これにより、雑草が抑えられます。マルチングの時期は植栽直後ではなく、植物が自らの力で根を張るまで待つことがポイントです。
一人1品種を選び、観察記録を取りました。毎回、草丈、株の広がり、開花期間、お手入の内容、病害虫などについて調べました。最後にそれぞれのデータを一つにまとめます。富山県での花壇植物の栽培暦ができるのが楽しみですね。 宿根草の開花期間を延ばすための切り戻しのテクニックを実演中の渡邉講師。
来年は、富山県内の花壇にいろいろな種類の宿根草が増えるといいですね。毎回休まず熱心に通ってこられた研修生の皆さん、アシスタントをしてくださった花と緑の銀行の荒城さん、たいへんお疲れ様でした。

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