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『楽しい農村 八尾アトリエ』上棟式

06/7/22 UP

7月14日、『楽しい農村 八尾アトリエ』の上棟式が行われ、「楽しい農村」の皆様、工事関係者、本学院実習指導の新井忠雄マイスター、同じく島崎英雄マイスター、関係の先生方及び10期生の建築職藝科建築大工コース2年生30名が出席しました。当日は建築職藝科1年生40名も参加しました。
この『楽しい農村 八尾アトリエ』は古民家解体と再生の実物教材で、この建物は、国道41号線・飛騨街道沿いの旧細入村・片掛地内で、村の民俗資料館として利用されてきたものですが、元はといえば、明治35・1902年に建設された築100年を超える民家です。職藝学院流に言えば、先人の知恵と技術の詰まったかけがえのない宝物です。
造りは、富山平野部のものと少し異なる飛騨風の民家といえますが、間取りは四間取り・田の字型という明快なプランです。構造的には、外周の柱は全て"通し柱"で重い積雪に対応し、建物の中央にはケヤキの太い柱と差し鴨居(平物)による"枠の内造り"が構造核としてしっかりと組まれ、さらに深い軒を支えるために出し梁という合理的な小屋組が使われています。 古民家の解体では、先人の木組みのノウハウを直に学ぶことができます。そして、再生ではその木組みの技術を知って、それを尊重しながら現代に生き返らせる方法を学びます。従って、古民家解体・再生は大工の卵の勉強にとって、願ってもない教材です。
一昨年の2月に最初にこの建物を調査させていただき、昨年5月に当時の2年生である9期生が解体させていただきました。そして今年、それを受けて10期生が、その再生に関わらせていただいています。
この4月から、解体された古材の各部のチェックと修復、新たな部材の墨付けと加工、そして仮組みなどを行い、7月からこの八尾町井栗谷の現場に入って建て方を進め、上棟を迎えました。

上棟式の様子
実習風景

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