教育内容教育の特色

 職藝学院では“人に対するマナー、かけがえのない地球に対するマナー”を第一に掲げながら、「命の教育」「四季に学ぶ」「五感の教育」「リユース(再生再使用)」などのキーワードと共に、次の4つのメソッドで教育を進めています。

[method1] 大工道具・庭師道具で実習中心に学びます

 本科1年次で50%、2年次で70%、そして研究科で80%を占める実習では、集中実習の「工房実習」と組み合わせて、「総合基礎実習」→「基礎実習」→「応用実習」→「実践実習」と段階を追って技能と職人マナーを実地に学び、建築・環境の専門学科群でそれぞれの専門知識を深めます。
 また、今や簡略化されつつある職人儀式も、年始の“職藝仕事始の儀”、年末の“職藝道具納の儀”、そして上棟式などを古式に則って学生の手で授業として行います。

大工の最初の実習「研ぎ」(建築総合基礎実習)

大工の最初の実習「研ぎ」(建築総合基礎実習)

庭師の最初の実習「結ぶ」(環境総合基礎実習)

庭師の最初の実習「結ぶ」(環境総合基礎実習)

[method2] 実際の家づくりや庭づくりで学びます

 授業の過半を占める応用実習や実践実習と校内外の工房実習では、実際のプロの現場で学びます。
 インターンシップの「校外工房実習」は、学外の大工・工務店や造園会社などの事業所に出向して、校外講師であるプロの指導の下でプロのメニューで学びます。
 本科と研究科の「校内工房実習」では、実際の木造建築や庭づくりなどを“実物教材”として、職藝マイスターなどが主宰する工房で施工・製作に携わり学びます。

黒部市・松桜閣庭園剪定(環境職藝科)

黒部市・松桜閣庭園剪定(環境職藝科)

富山市城址公園内・茶室「本丸亭」(建築職藝科)

富山市城址公園内・茶室「本丸亭」(建築職藝科)

[method3] 日本の伝統技術を基礎基本として学びます

 日本の伝統的な技術の修得は大工や庭師にとっての基礎基本と考えています。
 建築職藝専門課程では、大工道具の使い方や木組みの基本工作から始まり、無垢の木材による木造建築づくり、木製建具・木製家具づくりを通して、日本人の知恵と工夫に溢れる民家の伝統溝法や社寺建築の伝統技法、および家具・建具の指物技術を学びます。  環境職藝専門課程では、造園道具の使い方や植栽・樹木や草花管理の基本技能の習得から始まり、実際の住宅庭園やガーデンづくりなどを通して、先人の知恵と美意識に溢れる日本庭園の伝統技法や花のガーデンづくりの技を学びます。

木組みの木造建築と石組・植栽の庭づくり(東黒牧キャンパス「完全リサイクル実験住宅」)

木組みの木造建築と石組・植栽の庭づくり(東黒牧キャンパス「完全リサイクル実験住宅」)

屋根の茅葺替えと合掌造りの構法を学ぶ(世界遺産実習「五箇山合掌造り」)

屋根の茅葺替えと合掌造りの構法を学ぶ(世界遺産実習「五箇山合掌造り」)

[method4] 庭づくりがわかる大工、家づくりがわかる庭師をめざします

 建築と環境の合科授業で、大工と庭師の基礎的共通専門科目を互いに学びあい、“庭づくりがわかる大工”、“建築づくりがわかる庭師”を目指します。
 特色ある授業には職藝専門系の「合科ワークショップ」「実践道場」「作品研究」などを設けています。
「合科ワークショップ」は合科チームで実物課題を競作し、建築と環境が互いに補い合う職藝人の在り方を学びます。「実践道場」は、育林から製材・バーク堆肥化までを現場体験する“川上川下実習”や、合掌造りの構造を学び、屋根の茅葺き替えを体験する“世界遺産実習”、そして土いじりを中心に自然とふれあい人と交流する“人と土の日”などから成っています。「作品研究」は、京都を中心に先人達がつくり上げた庭園・建築や景観などの見学研修を通して日本の伝統的職人の技と心を学びます。

ものづくりの“川上から川下まで”を学ぶ

ものづくりの“川上から川下まで”を学ぶ(「実践道場」立山杉の造林現場)

大工と庭師が合科のグループ設計で競作

大工と庭師が合科のグループ設計で競作(「合科ワークショップ」開ヶ丘集落計画)